月刊(?) 勇者屋ファイル |
第9号 「紫の塔」 |
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ここの所、ちょっと寒くなってきたね。 |
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うん、いつもより急だから風邪引かないようにしないとね^^ |
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帰宅後のうがい、暖かくして過ごす等、万全の注意を払うべきですわね。 |
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でも、寒くなってくると、シチューの季節だなぁって、ちょっと私には楽しみ^^ |
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覇綱姉様、北海道シチューがお好きですものね。
わたくしはこれからの時期はやはり、おでんですわ。
暖かい部屋で食すのがベストですね。 |
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なにいってんの二人とも!
一年通してカレーが一番だよ! |
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……ニンジンがお嫌いなのに、何故か、カレーだと食べられますよね、閃那お姉様。 |
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シチューのは除けるんだよ!?
おいしいのに! |
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偏食はいけませんわ。閃那お姉様。
人参にはカロチンをはじめとする栄養素が…… |
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え〜い、うるさい! うるさーい!
今号も行くぞこらぁー! |
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はいはい^−^ |
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□今回の勇者御一行(アイウエオ順(ファーストネーム)) |
コメンテーター:龍刹 |
No DATA |
「海の勇者」カルロス=ダークロム / 人間 / 17歳 / ♂ |
魔族嫌いなんだって? へぇ、勇者の中にも結構一般的な考えの……え? ラムダと因縁が有る? ……なるほど。そりゃあ魔族嫌いにもなるわ(苦笑)。
ところで、この人ポセイドンに変身するのよ! かっこいいったらありゃしないんだから(笑)。
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「漆黒の麗姫」旋璃亜・V・ファルバルディン / 人間 / 17歳 / ♀ |
体一つで父上に闘いを挑もうとは、さすがはわたしの妹。立派に育ったものだわ。
……母、マリエスタを殺され、双子の姉まで失って……まだ、17歳かぁ。強くならざるを得ないわね・・・・・・・・わたしが護ってあげるからね、旋璃亜。 |
No DATA |
「地を翔る黒豹」ロウ=ディム / カガク / 725歳 / ♀♂ |
ロデムは好きよ。ロデムだし。
膝に乗せて頭を撫でてみたいわね(野望)。
風呂場でシャンプーつけて洗ってみたいわね(野望)。
一緒にコタツでごろごろしながらミカンとか食べてみたい(野望)。
※注・ロデムを電子レンジで暖めないで下さい。 |
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□関係者(アイウエオ順) |
コメンテーター:龍刹 |
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「炎の」イプシロン / 魔族 / 20歳 / ♂ |
腐れ縁とか幼なじみとか言うヤツ。小さい頃からからかいがいのあるヤツだったケド、今もそれは変わらない。こいつとは闘いたくないなぁ(脱力)。
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No DATA |
「光の」オミクロン/ 魔族 / 外見26歳 / ♂ |
従騎士最強……確かに強かったわ。移動から攻撃に入る瞬間が見えやしないし、間合いは広いし。でも、あれって本気じゃないよね絶対。くぅ……勇者を特訓よ! 特訓!! |
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「幻の」オメガ / 魔族 / 外見 14歳 / ♀ |
この子、私が近づくと逃げるのよね。荒波吐(あらはばき)様人形をたくさんあげた時は泣いて喜んでたのに……。あの年頃の子は難しいわ(タメ息)。 |
No DATA |
「鉄の精霊」フェルヅェイル / 精霊 / 推定 五千以上? / ♂ |
精霊なの? 竜なの? ロボなの? 鉄の精霊恐るべし。ハイメガ粒子砲みたいの撃ったわよコイツ。それにしても通訳のユニちゃん、オメガちゃんによく似てたなぁ。 |
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「陽光の闘姫」 龍刹 / 魔王の姫 / 外見17歳 / ♀ |
え? 最近行動がおかしい? ……べ、別にわたしはどこもおかしい所なんて無いわよホホホ(汗)。
「そう、それでいい……その手を再び血に染めたくなければ、そのままでいることね」 |
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□今回の活躍 |
勇者達が朝目覚めると、そこは勇者屋だった。
「大いなる魂に導かれし勇者達よ、己を見極めよ!」
早朝にも関わらず、ハイテンションな勇者屋じじいに押され、すっかり目が覚めた。
勇者屋の依頼は「伝説の精霊、鉄のフェヅェイルが暴走している、その暴走を止め、契約を果たせ!」だという。
しかし、昨夜、紫の都に異変はなく、にわかに信じがたい。
「さぁ、行け! 勇者屋達よ! フェルヅェイルは紫の塔じゃ!」
納得のいかない勇者達だったが、勇者屋じじいに放り出され、再びそれぞれの部屋で二度目の目覚めを迎えた。
「夢か?」と朝の稽古のため、部屋を出ようとした旋璃亜の前に、寝ぼけ眼で、
「夢の中で紫の塔に行けって叫ぶじじいが……」
と言うパジャマ姿の龍刹姫がいた。どうやら夢ではないらしい。
そうと決まれば。と、早すぎる朝に、二度寝をしようとする他の勇者をたたき起こし、紫の塔の所在を龍刹姫から聞き、向かうことになった。
紫の塔では、オメガが「いってらっしゃーい」と開いた扉の向こうに手を振っていた。焦りを感じ、オメガに詰めより、塔のシステムを動かす呪文「古き友の言葉」を聞き出す勇者達。
魔王軍に先を越された……! 焦る勇者達は、追いつけ追い越せと、気合いを入れて塔に駆け込むが、彼らが一階で見たのは世間話をしている魔王の従騎士オミクロンとイプシロンであった。
塔の主は勇者チームと魔王軍に一つの試練を与えた。互いに別のルートから行き、数々の難関を乗り越えて、制限時間内に最上階まで辿り着けと。先に到着した方だけが、伝説の剣「ハーミット・ブレイカー」を手にすることが出来るのだ。
紫の塔は幻の塔。幻の中ででたらめな難関をなんとか突破した勇者達は、一つの部屋に辿り着く。
そこで従騎士と鉢合わせになり、張り詰めた空気の中、彼らは勇者達に、
「お前達は龍刹の命と世界中の人間の命、どちらを取る?」
と、問いかけた。
苦悩しながらも、「世界中の人間達」と答えを導くカルロスとロウ。
しかし、旋璃亜だけが、「どちらもだ」と答えた。
「私にとって大切なのは確かに龍刹姉様だ。だからといって、もう片方を捨てる事などできん。両方を護る。たとえ提示された条件で片方を選ばなければならない状況だとしても、どちらも護る事を選ぶ。それがないなら、自分で作り出す……いや、作り出さなければならない。
ヒトも、魔族も。どちらかを切り捨て無ければならない事は、無いはずだ。
私は生ある限り、絶対にあきらめん」
その答えに、感嘆のため息をつく従騎士達。
「では、お互い全力を尽くそう」と、オミクロン。
双方部屋を退出し、再び試練へと進む。
その先の封印されし扉を開いた旋璃亜が巨大な鉄の精霊と仮契約を結び、勇者達はそのまま伝説の剣を手に入れるために屋上へと向かった。
屋上には再び二人の従騎士が行く手を遮り、厳正なるじゃんけんの結果、前に出たオミクロンと闘うことに。
しかし、オミクロンは強かった。勇者達は殆ど為す術もなく地に伏す。
絶体絶命のその時、すがるように旋璃亜は「古き友の言葉」をつぶやいた。
その時! 天空より巨大な金属の龍が現れる。旋璃亜の言葉はフェルヅェイルに届いたのだ。フェルヅェイルは強力な光を落とし、魔王の従騎士を退けた。
そうして、勇者達は、頂上へと登り、伝説の封印破りの剣「ハーミット・ブレイカー」を手に入れたのだった。
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□用語説明 |
説明、解説:名癒理 |
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鉄の精霊フェルヅェイル |
→用語辞典(は行) |
現在は旋璃亜様のみが希にその助けを借りることが出来るだけですわ。
その強大な力を恐れられ、先代魔王との決戦後、六つの塔に封じられているという「六柱の精霊」の一角であり、鋼鉄の竜の姿でこの世に具現化します。
金属を自在に操る力を持ち、その力の一端として今回、ソルメタルと呼ばれる金属の共振現象を増幅させ、指向性を持たせて放つ、超振動原子分解砲「VANOAH(ヴァノー)」を見せて下さいましたわ。仮契約で従騎士を退けるほどの威力。恐ろしいモノを感じますわね……。
彼との契約においては、彼の体を復活させることが条件です。ただし、体は善、悪それぞれの属性を持つモノが存在するらしく、慎重な選定と選択が必要と思われますわね。
ただ、体の復活については魔王軍との競争となり、先に復活させた方が契約権を得る事になりそうですわね。
現在は旋璃亜様のみが(希に)その助けを借りることが出来るだけですわね。 |
ハーミット・ブレイカー |
→道具辞典(は行) |
黒水晶によって造られた刀身を持つ、半透明の魔法剣ですわね。
「絶対に破られない魔法」の思念から生まれ出た、「破ってはならないモノを破る」ための武器ですわ。効果は、いかなる封印をも打ち砕く斬撃を放つ! らしいですわ。
太古の昔、その能力を節操無く使い、世の秩序を乱していたハーミット・ブレイカーは、「魔導女神」マリヤの怒りを買い、彼の力の及ばぬ封印の中に封じられてしまいました。
それから現在に至るまで、幾多の冒険者やトレジャーハンターがハーミット・ブレイカー奪取を試みましたが、紫の塔に入ることすら叶わず、ハーミット・ブレイカーはいつしか人々の記憶から失われていったそうですわ。
確かにこのような能力を持った剣が、思慮の足りない者や、ヒトの手に渡ってしまったら大変なことになりますわね……。
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「古き友の言葉」 |
紫の塔、及び鉄の精霊フェルヅェイルに対するキーワードとなる呪文のことですわ。
書き留めたり、何かに記録されてしまうと効力が失われてしまうため、口伝のみで伝えられている厄介な代物ですわ。「紫の塔」の、二つのルートを同時攻略というルールの御陰で、勇者様方も知ることが出来ましたわ。
ただ、機械生命の疑いのあるカルロス、ロウ様ともども、「古き言葉」の形式上、聞くことが叶いませんでしたので、現在、従騎士「幻の」オメガと旋璃亜様だけがこの呪文を記憶していますわ。 |
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□勇者達の質問! |
Q:バベル伝説っていったい何なの? |
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あ、これは私知ってる。
旋璃亜様と昔、良くアニメみたよ〜。 |
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私も知識だけなら^^
ヨミ一世っていう魔王様が三人がかりで挑んでくる勇者達を相手に奮闘するお話だよね^−^ |
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そそ^^
旋璃亜様と手に汗握ってみたよ!
見過ぎてサタンに怒られた事もあったけど。 |
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サタン先生は教育係だしね。
旋璃亜様の村襲撃事件から行方不明になっているけれど、今はどこにいるんだろうね? |
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そろそろ本題でよろしいですか?
お姉様方。 |
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あ、名癒理ちゃん^^
バベル伝説って昔やってたアニメの事だよっていうので終わりだよ^^ |
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すみませんが……違いますわ |
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えっ!? |
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バべル伝説とは、勇者バべルとその三つの勇士、ポセイドン、ロプロス、ロディムが、56年の歳月をかけて先代魔王様を倒した伝説のことですわ。 |
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でも、アニメでは数々の罠と、圧倒的な力で襲ってくるバべルをヨミ一世が戦って勝利を収めるお話だよね……? |
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ええ。
ですがあれは、伝説を魔族側に都合良く変えたものであって、事実とは全く別ですわ。 |
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わ、私の中のヨミ一世が…… |
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そして今では、ロウさん、カルロスさん、プロスィーさんがロディム、ポセイドン、ロプロスの生まれ変わりではないか? と言われていますわ。 |
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